社会保険労務士事務所

エムピーティスコルタオフィス

MPT Scorta Office

コラム

column

2023.06.09

3か月の契約更新のアルバイトに健康診断を受診させてないとダメですか?

先日、企業の総務部長とお会いする機会があり、

上記のようなことをお尋ねになりました

もう少し詳しくお聞きすると、更新を繰り返し1年以上

勤務しているとのこと

まず、前提として

労働安全衛生法第66条に、「常時使用する労働者」に対して

医師による健康診断を実施しなければならない」と定められています。

この「常時使用する労働者」に該当するか否かは

次の(1)と(2)のいずれの要件(平成19年10月1日基発第1001016号通達)を

満たす場合は常時労働者とされています

(1)期間の定めのない契約により使用される者であること。

  なお、期間の定めのある契約により使用される者の場合は、

  1年以上使用されることが予定されている者、及び

  更新により1年以上使用されている者。


(2その者の1週間の労働時間数が当該事業場において同種の業務に従事する

  通常の労働者の1週間の所定労働時間数の4分3以上であること。

上記(1)と(2)のどちらも満たす場合、常時使用する労働者となりますが、

上記の(2)に該当しない場合であっても、上記の(1)に該当し、1週間の労働時間数が

会社内において同種の業務をしている通常の労働者の1週間の所定労働時間数の

概ね2分の1以上である者に対しても一般健康診断を実施するのが望ましいとされています。

この企業の場合、話をお伺いする限りアルバイトに関しては(1)も(2)も

要件を満たしていましたので、

今年度は健康診断を受診して頂くようにお勧めしました。

また、健康診断の実施時期に勤務年数が1年未満で、かつ、

1年以上の雇用見込みがなく受診させていなかった場合は、

1年間の雇用の見込みが立った時点で健康診断を受診させることも可能です。

この場合、個別の対応になるかと思いますが、健康診断は安衛法で企業の義務と

して定められています。何より大事な従業員の健康を守ることが、

病気の早期発見になる場合もあります。

短期間のアルバイトの方がいらっしゃる場合はご注意ください