社会保険労務士事務所

エムピーティスコルタオフィス

MPT Scorta Office

コラム

column

2025.03.03

「中途採用したベテラン社員にメンターは必要ですか?」

ある会社の人事部長さんに、上記の質問をされました。

皆さんはどう思われますか?

私は「はい。できればつけていただきたいです」とお答えしました。

人員をそこまで割けない!という場合は、メンターをつけなくても

何か困っていないか?などの声掛けを、定期的にして頂きたいのです。

理由としては大きく分けると2つあります。

中途社員と既存社員の信頼関係構築

どんなに優秀な人材でも、新しい職場でいきなり高いパフォーマンスを

発揮することは難しいものです。

一人で仕事を完結できる仕事ならば話は別ですが、

基本的に多くの仕事はチームワークが不可欠であり、

周囲との関わりが重要だからです。

特に中途社員は「経験があるから大丈夫だろう」と

思われやすく新卒ほど手厚く教育される機会が少ない傾向にあります

その結果、入社後放置され、孤立してしまい

本来の実力を発揮できない…これは非常にもったいないことです。

 

社長からは「期待しているよ」と声をかけられても

ちょっとしたことも相談できる人がいない為に

悩むケースもあります。

実際、孤立した結果、メンタル不調から、退職に至った

事例もありました。

「新入社員じゃあるまいし、わからないことがあれば聞けばいいのに」

こんな風に思っていませんか?

しかし、中途社員はこれまでの経験があるからこそ

「みんな忙しそうだな」

「もう少し自分で頑張ってみよう」と

気を遣いすぎてしまうことがあるのです。

そこで役に立つのがメンター制度です。

メンターは業務の評価・査定を行うことはしません。

既存社員との橋渡し役となり、職場での信頼関係を築くための

サポートを行います。

新しい環境で安心して実力を発揮してもらうために

「中途社員のサポート体制づくり」をぜひ見直してみましょう

②メンター自身の成長にもつながる

中途社員を対象としたメンター制度の場合、メンターに指名された社員側にも

大きなメリットがあります。

新卒社員と違い、中途社員はすでに他社や他の職種で実力を

磨いてきた即戦力候補です。

メンターとして指名された社員は、1対1で指導する中で、

一方的に教えるだけではなく、中途新入社員の優れた点からたくさんの

気づきやフィードバックを受け取ることができます。

メンターとして指導をしながらも、実は自分自身が受け取るものも

少なくないのが、中途社員に対するメンター制度を

導入した際のメリットと言えるのと思います。

入社当初は、新入社員・中途社員に関わらず、戸惑いや不安は大きいです。

皆さんもそうだったと思います。

縁あって仲間になった方が、その能力を発揮できるために

「声掛け」をしてみてください