2026.08.17
「残業が少ないから大丈夫」精神障害の労災が過去最多に
厚生労働省がまとめた令和7年度の「過労死等の労災補償状況」によると、
精神障害に関する労災請求件数は4,958件となり、前年度から1,178件増加しました。
支給決定件数も1,082件となっています。
支給決定の原因となった出来事で最も多かったのは、
◆上司などからのパワーハラスメント 222件
◆顧客や取引先などからの著しい迷惑行為 127件
◆セクシュアルハラスメント 127件
でした。
特に注目したいのが、カスタマーハラスメントです。
「顧客などからの著しい迷惑行為」による支給決定件数は、
令和5年度 52件
令和6年度 108件
令和7年度 127件
と増加しています。
また、精神障害による労災というと、「長時間労働の会社で起きるもの」と考えてしまいがちですが、
今回の統計では、時間外労働が月20時間未満のケースも少なくありません。
つまり、残業時間だけを見ていれば十分とはいえないということです。
職場での人間関係、上司の言動、顧客からの迷惑行為、仕事量や仕事内容の急激な変化など、
さまざまな要因が社員の心理的負担につながります。
大切なのは、
問題が起きてから対応するだけではなく、
問題が起きにくい職場をつくっておくことです。
例えば、
✔管理職が適切な指導とパワハラの違いを理解しているか
✔社員が困ったときに相談できる窓口やルートがあるか
✔顧客からの暴言や過度な要求を社員だけに抱え込ませていないか
✔仕事量や役割が大きく変わった社員をフォローできているか
一度確認してみてはいかがでしょうか。
メンタルヘルス対策は、単に「不調者が出たときの対応」ではありません。
社員が安心して働き続けられる環境をつくることも、大切な労働安全衛生の取組のひとつです。
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